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スポンジ状の物にUVインクジェット印刷

最近受注した仕事で、スポンジ状のウレタン素材に印刷するというのがありました。

最終クライアントは誰もが耳にしたことがある、某、有名文具関係のメーカーで、弊社は普段取引のある印刷業者様を通しての受注でした。

印刷する材料は黒っぽいシート形状の素材で、スポンジと言っても非常に目が細かく、一見すると普通のシート状に見えます。
ただ、素材自体はスポンジ状なので、よく見ると印刷面に細かい凹凸があります。

シルクスクリーン印刷は、インクをスキージと呼ばれるゴムのヘラで版の裏側から押し出して印刷します。
パッド印刷は、ゴム風船の様な物に転写されたインクを、印刷する物に押し合当てて印刷します。
それらの印刷方法ではどちらもベタっと面状に印刷するため、凹んだ部分があると、凹みにインクを乗せることができません。

そして、この案件は、黒色の素材に白インクでの印刷だったのですが、凹んだ部分も含めて面状に印刷できないと、文字として認識できるような印刷にならないのです。

印刷パターンも明朝系の細くて細かい文字の印刷だったため、なおのことしっかりした印刷が必要でした。
小さな明朝系の字体は、横棒が極端に細いので、いつも印刷屋泣かせの書体です。
縦の棒がいくらしっかり印刷されていても、横棒がかすれてしまったら、文字として認識できないのです。
たとえ横棒が印刷されていても、インクの量が少なすぎると、目に認識されないので、小さな文字になればなるほど、印刷は困難になります。

その点、インクジェット印刷の場合は、上からインクを吹き付ける仕組みの為、多少の凹凸があっても、凹んだ部分にもインクを乗せることができます。
弊社のインクジェット機は、白インクのヘッドを2本搭載しているので、通常の倍量のインクを一度に印刷することができます。
これも幸いして、しっかりと白インクで明朝系の文字を印刷することができました。

密着の問題もありましたが、インクジェット機に搭載されているプライマーインクを使用して、なんとかクリアしました。
ちなみに、この印刷で使用した弊社のUVインクジェット機は、インクを8本搭載可能で、弊社の場合は、レギュラーのCMYK+白+白+プライマー+クリア という構成となっています。
他の印刷方法では難しい案件で、最初お話を頂いた時は、インクジェット印刷でもかなり難しいなぁ、という印象でしたが、インクジェット機ならではの特性を生かした印刷で、お役に立つことができました。
新しい素材は、とにかくチャレンジしてみないとわかりません。

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