印刷チャレンジ 〜Vol.17〜【ベルト・帯編】
今回は前回に引き続き、ベルトの帯の部分に印刷していきたいと思います。
普段から使う日用品に少しだけオリジナルのデザインを加えると、毎日の気分がちょっと上向きになります。
難しい専門用語はできるだけ避けて、今回の流れや気づきを新人目線でそのままお届けします。
>前回のベルト・バックル編はこちら
公開:2025.10.09
今回はベルトの帯!
今回のテーマは「ベルトの帯にUVインクジェット印刷をして、デザインを分割しながらもきれいに繋げること」です。
帯は平らに見えて実は少し波打っていたり、素材によっては柔らかさが違ったりします。
だからこそ、印刷位置の決め方と固定の仕方が仕上がりを左右します。
目標は、鎖のデザインが帯の上で途切れず、一本の線のように見えることです。
用意したもの
使うのはシンプルなベルト一本です。
帯の幅は一般的なサイズで、表面はややマットな質感でした。
普段の生活で手に取る日用品ということもあり、触れたときの手触りを損なわない仕上がりを意識します。
今回は難しい道具は使わず、初心者でも真似しやすい範囲で進めます。

デザインはこちら!
今回選んだモチーフは「鎖」です。
理由は、繋がって見えるかどうかが一目で分かるからです。
もしズレていれば鎖の境目がすぐに目立ちます。
逆にぴったり合えば、とても気持ちの良い見え方になります。
まずは帯の中央にガイドをイメージし、鎖が曲がらないように意識しました。
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分割して印刷する理由
ベルトの帯は長いため、プリンターの範囲にも限りがあります。
そこで、デザインを前半と後半に分けて、二回に分けて印刷する方法を選びました。
一回目に鎖の前半を印刷し、二回目にその続きを重ねます。
この「分割印刷」が今回の一番の新しい試みです。
うまくいけば、一本の鎖が帯の上をすーっと走るように見えるはずです。
帯は想像以上に波打つ
ベルトの帯を机に置いてみると、端が少し浮いたり、中央がふわっと膨らんだりします。
このわずかな段差が、印刷時のムラやにじみの原因になります。
そこで、マスキングテープでしっかり固定し、できるだけ平らな状態に近づけました。

早速一回目の印刷です!
いよいよ一回目の印刷です。
プリンターに帯をまっすぐ置き、最初の一歩として鎖の前半を出力します。
緊張しつつ開始ボタンを押すと、少しずつ輪郭が現れてきました。
光の当たり方で印刷した部分がつやっとして見え、段々とデザインの全体像が見えてきます。

一回目の印刷が完成
一回目の印刷が無事に終わりました。
触ってしまわないように注意して、まずは目視でチェックしました。
輪の形がはっきりしていて、帯のマットな質感とも相性が良さそうです。
ここで焦って次に進むと失敗するので、落ち着いて位置を記録します。
例えば、端から何ミリの場所に輪の中心が来ているか、簡単にメモしました。
このメモが二回目の位置合わせで頼りになります。

続けて二回目の印刷です
ここからが今回の山場です。
一回目の最後の鎖と、二回目の最初の鎖がぴったり重なる必要があります。
境目をよく観察し、帯の目印とデザインの端を少しずつ合わせました。
大げさな言い方になりますが、「ここだ」と思えた瞬間に帯を固定しました。

二回目の印刷開始
二回目も同じように、スタートボタンを押すと静かに印刷が進みます。
うまく繋がる事を祈る、その一言に尽きます。
印刷の音を聞きながら、機械に触れず、ただただ見守ります。
出力範囲が進むにつれて、境目が近づいてきました。
緊張で固まっていましたが、ついに重なる瞬間が見えました。

二回目の印刷が完成
出力が終わり、帯をそっと持ち上げて全体を確認します。
境目は想像以上に自然で、鎖が一本につながって見えました。
目を近づけて見ても大きなズレはなく、狙い通りのつながりです。
正直ほっとしました。
この時点で、色の濃さ、輪郭のシャープさ、そして手触りを軽くチェックします。

良い感じのベルトが完成しました
最初に想像していた以上に、落ち着いた雰囲気のベルトに仕上がりました。
日用品としての実用性を邪魔しないカスタマイズです。
身につけて鏡で見ると、鎖のリズムが帯全体の雰囲気を引き締めています。
若干攻めた雰囲気のベルトが完成しました!笑

うまく行かないときの簡単なコツ
うまく繋がらない場合は、原因をシンプルに分けて考えます。
一つ目は固定です。
テープが弱いと、紙ではない帯は少しの力で戻ろうとします。
貼り直しをためらわず、しっかり固定します。
二つ目は位置決めです。
前半の最後の輪の「端」を、後半の最初の輪と重ねるイメージで合わせます。
三つ目は待つことです。
印刷直後は触らず、しっかり乾くまで待つと、不要な指紋や線が付くのを防げます。
やってみて分かったこと
帯は見た目よりも曲がりやすいので、まっすぐに置くこと自体が挑戦でした。
でも、この小さな積み重ねが結果を大きく変えます。
完璧を目指しすぎず、まずは「前より良くする」を目標にすると、次の一歩が踏み出しやすくなりました。
また、日用品は毎日触れるものなので、目立ちすぎない色や配置を選ぶと長く楽しめます。
応用アイデア
今回の学びはベルト以外のアイテムにも活かせます。
例えば、トートバッグの持ち手や、ノートのゴムバンド、エプロンの紐など、帯に似た形の部分は身の回りにたくさんあります。
同じように分割して印刷する発想を使えば、長い柄や連続模様を自然につなげられます。
身近な日用品が少しずつオリジナルに変わっていくのは、とても楽しい体験です。
まとめ:帯への印刷で学んだことと今後の挑戦
ベルトの帯にUVインクジェット印刷で鎖のデザインを分割印刷し、きれいに繋げることを目指しました。
帯の波打ちを抑えるための固定、二回目に向けたメモ、そして境目の見極めがポイントでした。
完成したベルトは、日用品としての実用性を保ちながら、ほどよい個性が光る仕上がりになりました。
次は別の柄や別の帯状のアイテムでも、今回の方法を試してみたいと思います。
失敗も含めて正直に記録しながら、また一歩ずつ挑戦を続けます!
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