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麻のタック紙(その2)

シール材料は一般にタック紙と呼ばれています。
離型紙の上に糊付きの材料が乗っていて、離型紙からはがすとシールになる材料です。
離型紙はどれもほとんど同じなのですが、糊と本体は様々です。
糊は弱いか強いか、厚いか薄いかといった違いがほとんどですが、本体の材料は千差万別です。
一番多い白い紙の物から、様々な色の物、材料自体もPETや塩ビ、銀色にコーティングされている物や、ホログラムといって光が虹色に反射する物まであります。
そんな中で、麻の繊維でできたタック紙があるのですが、これは元々麻を扱っている会社が独自の商品としてタック紙として開発したものです。
この麻の材料に、UVインクジェット機で印刷し、プロッターでカットするお仕事を時々いただきます。
生地が様々な太さの麻の繊維で作られているので、表面はなめらかではありません。
インクジェット印刷では、上からインクを吹き付けて印刷していくので、表面の多少のでこぼこは全く問題なく印刷できます。
ただ、プロッターのカットは大変です。
というのも、麻の繊維が固く、しかも繊維が均一でないため、ところどころに硬い繊維が入っていたり、厚みが同じ1枚の材料の中でも均一ではなかったりするのです。
これをプロッターでカットするとなると一苦労です。
プロッターとは、いわば自動で動くカッターナイフみたいなものです。
材料に刃をあてる時の圧力や刃の出具合、カットする際のスピード等を設定できるのですが、いかんせん均質な材料でない場合、これらの最適解を割り出すのにとても苦労します。
カットしすぎると下の離型紙ごと切れてしまいますし、圧力が弱かったり、刃の出具合が少ないと、厚みのあるところや硬い麻の繊維がきれなかったりします。
とはいうものの、このお仕事を何度も頂いているうちに、だんだん慣れてきて、最初の頃に比べると比較的スムーズにカットできるようになってきました。
もちろん、普通の材料に比べると、今でも一苦労ではありますが。

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