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超難題の治具(ジグ)

フラッドベッドのUVインクジェット印刷では、様々な形状の物に印刷することができます。
数十個程度までなら、物を載せる印刷台に直接当たり線を印刷し、目見当で物の位置を決め、その位置に合わせてデータを送ってやれば物に対して正確な位置に印刷が可能です。
ただ、数百個、数千個となるとそうはいきません。
一個一個位置を目で合わせて、手作業で置いていくとなると、その作業時間がバカにならず、結局コストUPの原因となります。
そんな時に役立つのが治具(ジグ)です。
治具は、UVインクジェット機の台に開けてあるビス穴などの位置を基準に、UVインクジェット機の台の上にセットし、印刷対象となる製品を簡単に正確な位置に置ける様に作ってあるものです。
ただし、ジグといえども万能ではありません。
先日来、我々の頭を悩ませているのが、薄いポリカーボネート製の銘板です。
これは、すでにトムソン型で型抜きされた物が支給されるのですが、板厚が薄い事、材料サイズが小さくてUVインクジェット機に最初から付いているバキュームは役に立たない事、UVインクジェット機のUVランプの熱で上に反ってしまう事、印刷が製品の外周部まであり、どうしても塗り足しをつけないといけない事(=製品の外周からはみ出したインクは、何度も刷っているうちにだんだん層を成して盛り上がってくる)、外周部に細い輪郭線があり高い位置見当精度が要求される事、などの条件が厳しく、なかなか良いジグにたどり着くことができません。
とりあえずは、糊の弱い薄いシートの糊面を上にして、UVインクジェット機の台の上に貼り、その上に製品を目で合わせて置いて印刷しているのですが、何分、目見当で置いているので、位置ずれを起こしやすいですし、一枚一枚正確に置こうと思ったら、それだけでもかなりの時間がかかってしまいます。
現状で流れている量産品なので、一回のロットが数百枚あり、2~3か月に一度はリピートが発生しています。
なんとか良いジグを作りたいのですが、未だに良いジグを作ることができていません。

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