弊社にあるUVインクジェット印刷機は、フラッドベッドというタイプで、印刷する物を平たい台の上に置いて印刷することができます。
また、材料の厚みは150mmまでの物が印刷可能です。
その台の上に、板状の物や樹脂成型品、金属加工品など、様々な形状の物を置いて印刷することができます。
その際、その台の上に置いた物の、位置が重要になってきます。
台に対する印刷原点が決まっているので、その原点を基準にどの位置に品物を置くかによって、品物のどの位置にパターンが印刷されるかが決まるからです。
その位置決めの為に、治具(ジグ)という道具を使います。
インクジェット機の台には、予め原点を表す掘り込みがあります。
また、台の周囲には、たくさんのネジ穴が開けてあり、その位置はインクジェット機のメーカーから支給されたCADデータによって知ることができます。
それらの位置を基準に、置く品物の形状に合わせて、位置決め様のスペーサー的な物を作成し、それに合わせて品物の位置決めをするのです。
それを治具と呼んでいます。
小さな品物であれば、数個~数十個を一度に置ける様に作成し、生産性を上げることができます。
治具は、簡単なものであれば、手作りしますし、置く品物の形状によっては、外注でNC工作機械等を使って作成することもあります。
あるいは、治具を作成するための部材のみを外注し、あとは手作りなんてこともあります。
その時は、治具の台になる板にUVインクジェット機で当たり線を印刷し、それに合わせて部材を貼り付けるといったことも行います。
治具に求められるのは、置く品物を正確に、しかも素早くセットしたり外したりできることです。
また、治具を作成する際の寸法精度は重要ですが、UVインクジェット機にも印刷位置の精度があるので、実際には、一度治具をUVインクジェット機に設置し、試し刷りによって位置を確認し補正するという作業が欠かせません。
治具の良し悪が、印刷の仕上がりや位置精度、生産性に大きく影響するのです。