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プロッターとインクジェット印刷

プロッターとはもともと製図用の機械で、ペンを平面上に自動で走らせて、図面を描くことのできるものです。
これにパソコンからデータを送ると、そのデータに従ってペンが動いてくれるので、パソコン上の図面を実際の紙に描くことができます。
ペンの代わりにカッターの刃を取り付けると、紙などの薄い材料を、パソコンソフト上で描いた線に従ってカットすることができます。
プロッターはその基本的な仕組みから、ほとんどが平たい台のうえに、紙や材料を置いて、その上をペンやナイフの刃が走る仕組みになっていますが、X方向は紙が移動し、Y方向はペンや刃が移動するタイプの物もあります。
弊社で運用しているプロッターはフラットベッドタイプです。
これは、カットするシートを平たい台の上に固定し、その上をXY方向に自在に動く刃がカットしていくというものです。
材料のカットにプロッターを使用する場合、インクジェット機で印刷したパターンをカットで切り抜くという作業を行うことができます。
その時に重要なのが、カットするシートに印刷されたパターンとカットする位置をきっちり合わせることができるかどうかということです。
プロッターは、プロッターそのものの寸法精度も重要ですが、カットするものに、予めパターンが印刷されていた場合、その印刷とカット位置が合っているかが極めて重要です。
弊社のプロッターの場合は、インクジェット印刷でシートにパターンを印刷する際、あらかじめプロッターで位置決めを行う為のトンボを一緒に印刷しておき、そのトンボの位置をプロッターの検出器で読み込ませることにより、プロッターにパターンの正確な位置を認識させることができます。
そのトンボは、カットするシートのパターン全体の4隅に印刷しておきます。
この4か所の位置をプロッターが正確に認識することにより、プロッターが全体のパターンの位置を把握しその情報を元にカットする位置が決められます。
印刷されたシート全体のパターンがゆがんでいたとしても、プロッターの機能により、全体のゆがみを補正してカットすることができます。
もちろん、全体で4隅のみなので、パターンの内側に寸法的な偏りがあった場合は、プロッター側で対処することができません。
しかし、弊社のUVインクジェット機はプロッターと同様にフラッドベッドタイプで、送り方向はボールねじ、操作方向はフィルムゲージにより位置決めされているので、偏りやゆがみに対しては、実用上十分な精度で印刷することができます。
この組み合わせにより、フラッドベッドでないタイプのインクジェット機やプロッターに比べて、より正確なプロッターカットが実現できるのです。
プロッターは、薄い紙だけでなく、厚手の紙や薄いPETやポリカーボネートの樹脂板、マグネットシート等、かなりカットするのに力が必要な物もカットすることができます。
刃の走るスピードや、刃が台に対してかける圧力は任意に設定できますし、カットのはじめと終わりに刃が入る角度まで指定できます。
これらの機能により、様々な材料に合わせて条件設定することにより、多くの種類の材料のカットが可能となります。
弊社では、薄手のPET材料に両面テープを貼り付けた物もカットすることができます。
もちろん両面テープだけをカットすることも可能です。
刃にかかる圧力を調節することにより、シールのハーフカットも可能です。
インクジェット印刷やラミネートと合わせて仕様することにより、多くの種類の製品を生み出すことができるのです。

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